日本的な考え方を変えていかなければグローバル化は進まない – 留学経験者インタビュー:小林久加さん

留学経験者インタビュー 小林久加さん

留学経験者インタビュー:小林久加さん

目次

英語ができたら世界が広がると思い留学
現地でゼロから英語を勉強

— 留学のきっかけはなんですか?
小林さん:私は社会人になってから留学をしたんですね。最初、日本で短大を卒業してホテルに就職したんですけど、海外からの日本語ができないお客様に英語で対応しなくちゃいけなかったんです。でも、その時は全く英語ができなくて。

それがきっかけで、英語ができたら世界が広がるかなと思って。将来のことを考えて留学しようと思ったのが、きっかけでした。

–語学力ゼロの状態で留学されたんですか?
小林さん:本当に恥ずかしいんですけど、ゼロの状態で行きました。
向こうの語学学校の先生に「日本人でもこれだけできないでくるのは珍しい」って言われたんですよ、本当に。

日本人って文法と読み書きはすごくやってから、聞くのと話すのを出来るようにするために海外に来るので、みんな多少ベースがあるみたいで。

でも私はゼロで行ったので、向こうに行ってからABCから始めました。
ホームステイ先のホストファーザーが時計の絵を描いてくれて、そこに絵で時間を描いたり、犬を描いてもらって「ドッグ(dog)」と言ったり。本当にそこから始めましたんですよ。

今でも覚えてるんですけど、当時行った語学学校のクラスが、8レベルあったんですね。その一番下のクラスから入ったんですけど、日本人は私しかいなかったんです。日本人って真ん中ぐらいから入るんですね、読み書きができるので。

最初宿題が出た時に、教科書の1ページ、全部英語で書かれてるんですけど、それを理解して1ページ終えるのに5時間かかったんです。それをすごい覚えてて。すごい大変だなーと思ったのを覚えてます。もうちょっと、日本で読み書きぐらいはできてから行った方がよかったのかなと思うんですけど。

留学経験者インタビュー 小林久加さん近影

度々襲ってくる予想外の事態
日本の良さに気付き、日本の外資系企業に就職

— 卒業後はどのような就職活動をされたのですか?アメリカ現地で就労されたのか、帰国されたのか、その辺りの流れを教えてください。
小林さん:カレッジを卒業してから、アメリカで就職活動をしていたんですよ。そしたらニューヨークのテロが起きて。それでアメリカ人の人が失業したり、解雇されてしまって、当然外国人には仕事が回ってこず……。

ビザも取れないくらい厳しい状況になり、アメリカに残ることは諦めざる負えない状況になって。それで、アメリカからシンガポールに飛びまして、仕事を見つけました。

— シンガポールではどのようなお仕事を?
小林さん:レストランですね、レストランのマネージャー候補として行ったんです。そこでアメリカとシンガポールとのカルチャーショックがありまして、自分が予想していたのと違くて。シンガポールにはなじめなくて、あまり長くはいなかったですね。それで、日本に帰ってきました。

— 文化の差異みたいなのは、具体的にどのようなものですか?
小林さん:まず、英語が通じないんです。シンガポールの人は英語を話すと言われていたので、何も考えず行ってみたら、実はシンガポールの人が話す英語って英語じゃないんですよね。
独特のシングリッシュていうもので、こっちが話すことが全然通じなくて。そういうのがすごくカルチャーショックだったし、すべてにおいて違うんですよね。なので大変でした。

結局アメリカもダメになって、シンガポールに行ったもののシンガポールもちょっと合わなくて、結局一度日本に帰ってきたんですけど、まだ海外で働きたいっていうのがあったんですね。
だから、帰ってきて、次の海外の就職先を見つけるために日本にいた感じです。その間は短期の仕事をしながら、海外に行く計画を練っていました。

–次の行き先はどちらに?
小林さん:マレーシアです。

私は語学を使えるようになるためだけに留学したわけじゃなくて、グローバルな環境で働きたいと思っていたので、そういったところでは良かったと思うんです。でも、マレーシアでは生活の面でアメリカや日本に比べると大変なところがあって……。その時にやっと日本の良さっていうのに気付きまして、日本に帰ろうって決めました。


–それで帰国後就職されたんですね、職種や業務内容はどのようなものですか?

小林さん:外資系のIT企業での、ざっくり言うとカスタマーサービスです。


–語学力はしっかり使えてる状況ですか?

小林さん:そうですね、社内の共通語が英語なので、日本語は社内に全くないので。語学力というよりはグローバルな環境とか、感覚とか、そういったところ。日本にいながらこういうことができるんだな、良かったな~って思いますね。

留学経験者インタビュー 小林久加さん近影

日本的な考え方を変えるのは難しい
でもそれが変わらなければグローバル化とは言えない

–留学経験者がこれから日本でグローバル人材として活躍するためには何が必要だと思いますか?
小林さん:日本の企業の上にいる人達のマインドが変わらないと無理だと思います。そうでないと、せっかくグローバルな人達が入ってきても活躍できない。結局、年齢で見たりとか、女性だからとか、どこの大学を出てるとか。そういうところで見るじゃないですか、日本って。

でも海外って、もちろんどこの大学を出たかも大事なんですけど、その大学で何を専攻したか、何が自分の専門かってところが問われるんですね。何をやっていたのかが、話題になるんですよね。そういうところが全然違います。

日本ってどこどこの大学出てるとか言って、すごいって言うけど、実際そこの大学の何学部を出ててどういうことを専門に勉強したのか、そういうことじゃないですよね。「どこの大学出てるの?」とか「どこの会社で働いてるの?」とか、そういう感じじゃないですか。

でもそうじゃなくて、「何をやってたの?」っていうのが、グローバルの話題というか、人と話すとそういう話題になるんですよね。専門性というか。でも、それは全然日本の考え方と違うので、それは私も分かるし、それを変えるのはすごい難しい部分だと思うんですけど。

年齢で人を見たりとかも、年齢が高い方がすごい経験があるから、私がもし社長だったら絶対経験ある人を取ると思うんですけど、なんか日本の会社って若けりゃいいと思ってる、そういう節があるじゃないですか。

そういうところが変わっていかないと、グローバル化って言葉では言ってるんですけど、実際にグローバル化にはならないと思います。

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