日本とモンゴル、焦りと不安の中で – 荒木隆の海外視察体験記 モンゴル編

荒木隆の世界見聞録180530 モンゴル編

生来の勉強嫌いで、地理の教科書など枕代わりにしか使ってなかった僕でも「ゴビ砂漠」という響きだけは微かな記憶に残っている。

今回僕が訪れたモンゴル国は、清国支配下において外蒙古(がいもうこ)と呼ばれた、ゴビ砂漠以北の一帯にほぼ該当する領域を国土とするそうだ。

荒木隆の視察体験記 モンゴル編

どうしてその縁もゆかりもない国に来ることになったかと言うと、グローバルな思考と行動力を持つ仲間が集まるコミュニティ”越境3.0″に参加させてもらう機会があったから。

その”越境3.0″が、モンゴル政府関係者の依頼で、モンゴルにある精肉業者が加工する馬肉を材料としたドッグフード、その名も「馬いんだワン!」のプロデュースをすることになった。

ちなみにこの「馬いんだワン!」というネーミングは、僕が思いつきで考えたのだが、なぜかコミュニティの仲間に気に入ってもらえて、そのまま商品名となっている。

生産工場、そして生産国を見てみようということで、日本からはるばる飛行機を乗り継いで、モンゴルの大地に辿り着いた。

荒木隆の視察体験記 モンゴル編

社会主義国家から脱却したばかりのモンゴルの街は、どこかソ連や北朝鮮のような雰囲気であり、街全体に色が少なくモノトーンのように僕の目に写った。

荒木隆の視察体験記 モンゴル編

しかし、街の様相とは打って変わりそこで生活する人々は活気に溢れ、これからやってくる急成長の波に乗り遅れないよう、必死にオールを漕いでいるかのようだった。

この人々の熱気は僕の祖国日本に今最も欠如しているものであり、モンゴルよりもはるか先を走っている国から来たはずの僕が、とても新鮮に感じるものでもあった。

荒木隆の視察体験記 モンゴル編

現地関係者に案内され馬肉生産工場を視察し、翌日には地平線のはるか向こうまで見渡せる草原を四輪駆動で走り抜け、金鉱山で金の採掘まで体験させてもらった。

荒木隆の視察体験記 モンゴル編

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夜は仲間たちとウォッカの原液を飲み交わし、酔い潰れては寝るというとても愉快な毎日を過ごすことが、堪らなく楽しかった。

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でも何故だろう?
愉快な日々の生活とは裏腹に、どこか焦りを感じる自分がいた。

高度成長期を終え、政治も経済も迷走する祖国、日本。
僕の大好きな日本は、このモンゴルや他の新興国にやがて追い抜かれ、世界の中で取り残されてしまうだけなのだろうか?

自分の子供や孫たちは、僕が持ってた”誇りある日本”という旗印を持つことができずに、暮らしていくのだろうか?

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そんな不安を感じながらも、「いやまだ大丈夫だ。残された自分の人生、誇りある日本をもう一度取り戻す為にできることが、必ずあるはずだ」と自分に言い聞かせ、楽しかったモンゴルの地を後にした。

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最後に、この同じ志を持つ”越境3.0″の仲間たちと出会えた奇跡に、感謝したいと思う。

たくさんの問題を抱えた祖国日本を復興するために「悩まずに走りながら考えよう」と語り合える仲間に出会えた事に、最高の敬意を払いたい。

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